大家業におすすめの資格
これから不動産投資を始めようと思っている人に必須の資格は無い。私も不動産投資を始めたときには、運転免許の資格しか持っていなかった。
しかし、不動産投資に運転免許も必須ではない。基本、無資格でOKである。
それでは、ゆくゆくは規模を拡大して、FIREやセミリタイアを目指す人におすすめの資格は何だろうか?
一般的には宅地建物取引士が思い浮かぶと思う。確かに、不動産投資の本やブログを書いている人には、取得者が多い。
私自身も宅建は取得しているが、あまり役に立っている気がしない。取得時のコストや維持のコストを考えると、掛かっている費用より、不動産投資でのコスト削減効果が大きいとは言えない状態である。
それでは、不動産投資で規模を拡大していこうという人に、お勧めの資格は何かというと、私は躊躇せず、「簿記」を挙げる。
宅建をなぜ勧めないのか
私は宅建取得はあまり勧めない。将来、不動産業界への就職も考えているなら、不動産投資にもまったく役に立たないわけではないので、取得するのもアリだと思う。
もちろん建築基準法や宅建業法を学ぶということは、不動産投資において、もちろん役に立つ。そのため、必要な部分は学ばなければならない。
しかし、宅建を取得するとなると、勉強する教材とは別に、受験料、登録実務講習受講料、資格登録手数料、宅建士証交付申請手数料などで、7万円くらいの費用が掛かる。
しかも、自分が不動産投資をする上で、宅建証を提示する機会は全く無い。つまり、宅建の資格自体には何の役にも立たない。
その上、建築基準法や宅建業法などの法律は、ころころと変更になる。宅建を合格した年には最新の法律でも、数年するといろいろと変わってきて、その都度、勉強しないと知識がどんどん古くなり、宅建という資格を持っているだけという状態になりかねない。
そのために、5年ごとの更新時の講習があるのだが、たった一日の講習で5年分の変更点をおさらいできるわけでもなく、歯抜けな感じであるのは否めない。
さらにその更新料と講習受講料で、2万円近くの出費となる。
要は、宅建の資格に胡坐をかいているより、自分で不動産関連の最新情報を追っているほうが、よっぽど不動産投資に役に立つし、無駄な費用も掛からないということである。
お勧めの資格は
宅建に対して、私が不動産投資でお勧めする資格は、「簿記」である。宅建で挙げたデメリットが全くない。
まず、費用である。私は、日商簿記3級、2級を取得したが、受験料は宅建より安く、また、試験に合格すれば、登録費用など全く無く、無料で一生維持できる。つまり、受験料しか費用は掛からないのである。
もちろん受験料以外に、勉強するための教材費は必要であるが、私の場合、日商簿記3級で0円、日商簿記2級で100円(税別)であった。
また、簿記を勉強することで、自分で複式簿記の帳簿を付けることができるようになるので、事業的規模の青色申告でも、自分で確定申告を行うことができる。
事業的規模の青色申告の場合、55万円の特別控除を受けるには、正規の複式簿記で帳簿を付ける必要があるが、簿記が出来れば、会計ソフトや税理士費用が掛からないというコスト削減のメリットがある。
副産物として、株式投資の時に企業から送られてくる決算報告を読むことができるようになるというメリットもある。
さらに複式簿記の付け方が数年で変わりましたということは絶対にない。つまり、取得時の実力をキープするために勉強し続ける必要が無いのである。
しかし、以上の理由だけなら、宅建と同じで、簿記の勉強するだけでよくて、資格を取る必要まではないんじゃない?という声も聞こえてきそうである。
資格が役に立つときがあるのか
一昨年の話だが、税務署が行っている税務相談に行ったときの話である。税務相談は無料で税理士が申告に関する相談に乗ってくれるので、たいへんお得なサービスである。
この支出は経費として認められるか、仕訳は何になるのか、この収入は何の所得になるのかなど、相談した後、少々、その税理士と雑談になった。
その雑談の中で、税理士から「申告は、どこかの税理士にお願いされているのですか?」と聞かれたので、「簿記2級を持っているので、自分で行っています。」と答えたところ、「簿記2級を持たれているのですか。それなら十分ですね。」と言われた。
青色申告で確定申告するときの不動産所得の決算書の右上に依頼税理士等という欄がある。
現役の税理士から、「簿記2級を持っているなら、自分で申告しても大丈夫」という見解をいただいたくらいなので、正規の複式簿記を自分で作成し、この依頼税理士等の欄を空欄のままでも、事業的規模の青色申告特別控除を受けることは問題ないはずである。
また、もし、税務調査に入られたときに、おそらく税務署職員も税理士と同じ感覚だと思われるので、簿記2級を取得している以上、税理士を使っていないことを咎められることは無いと思う。
つまり、簿記の場合は、資格を保有していることに、意味があることになる。
以上が、不動産投資において宅建に関する勉強は必要だが、資格として取得すべきは「簿記」と私が言う理由となる。
私が使用した教材
上に書いたように、私は日商簿記3級を0円、日商簿記2級を100円(税別)で取得した(受験料は除く)。
参考までに、私が使用した教材を挙げる。
日商簿記3級については、StudyPro簿記3級 という無料のサイトで勉強しただけである。
それ以外は、過去問を1回分、資格の大原からもらっただけである。
日商簿記2級については、いぬぼき という無料のサイトをメインに使用した。ただし、このサイトは私が勉強していたときには、まだ色が黒と赤だけ使用したプロトタイプで、かつ、未完成で、単元が歯抜けな状態であった。
そこで、ブックオフで100円(税別)で購入した『改訂版 「日商簿記2級」14日間ラクラク合格術 』で、犬簿記で歯抜けな単元を補いながら勉強した。一冊で商業簿記と工業簿記両方が載っているという非常にコンパクトな本である。
それ以外は、過去問を1回分、資格の大原からもらっただけである。
今なら、完成したいぬぼき だけでも、なんとかなりそうである。そうなると日商簿記2級も無料で取得できることになる(受験料は除く)。
私は日商簿記3級の勉強を始めるまでは、まったく簿記を知らなかったが、そういう簿記ど素人は3級からの取得をお勧めする。
日商簿記3級、2級は、資格の維持費用だけでなく、教材費を抑えて取得できるところも、お勧めの資格である。
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