私の所有物件で購入時または運用時に失敗した事例
このブログの最初の記事小規模小借金の不動産投資でFIRE・セミリタイアする方法の概要 で紹介した戦略通りに事が進まない時もある。私の場合、物件購入時に目標とするROI>15%/年を確保できなかったケースや、物件購入時には調子が良かったが、家賃下落、管理費上昇、想定外の空室期間、予想外の修復費などで、運用中に思ったようなキャッシュフローが確保できなくなったというケースがあった。ここでは、私の購入時から失敗してしまった物件と購入後、苦難に見舞われた物件の例を紹介する。
場所 東京23区内城北地区
地下鉄駅より徒歩6分
構造 RC(鉄筋コンクリート造)築18年
部屋 2DK 約40平米
売買価格 1000万円
仲介手数料・登記費用・不動産取得税等 80万円
総額 1080万円
借入 800万円(都市銀行 変動金利2.375% 20年)
自己資金 280万円にて購入
賃料 8万3千円で賃貸中(オーナーチェンジ)
とある土曜日の朝、インターネットで物件検索をしていると、たまたまこの物件が目についた。この当時は通常1000万円以下で検索しているのだが、この日は1500万円まで予算を上げて検索していたところ、この物件が1050万円で売りに出ていたのを見つけた。
① 城北地区 2DK オーナーチェンジ
この物件は、私が4戸目に購入した物件であった。目標のROI>15%/年のキャッシュフローを得られる物件と踏んだが、全くの失敗であった。場所 東京23区内城北地区
地下鉄駅より徒歩6分
構造 RC(鉄筋コンクリート造)築18年
部屋 2DK 約40平米
売買価格 1000万円
仲介手数料・登記費用・不動産取得税等 80万円
総額 1080万円
借入 800万円(都市銀行 変動金利2.375% 20年)
自己資金 280万円にて購入
賃料 8万3千円で賃貸中(オーナーチェンジ)
とある土曜日の朝、インターネットで物件検索をしていると、たまたまこの物件が目についた。この当時は通常1000万円以下で検索しているのだが、この日は1500万円まで予算を上げて検索していたところ、この物件が1050万円で売りに出ていたのを見つけた。
いつから売りに出されていたのかは気にせず、とりあえず、物件としては良さそうなので専属専任媒介の不動産屋に電話を掛けた。ちなみにこの不動産屋は、誰でも知っているような超大手の不動産仲介店であり、顧客のほとんどは自宅を求める人である。たまたま売主から売却の依頼を受けて、専属専任で仲介しているという雰囲気であった。
電話をしたところ、「まだ、ありますよ。」とのことで、資料をFaxしてもらった。Faxはすぐに到着したので、それを持って早速、妻と子供を車に乗せて、現地に走った。
電話をしたところ、「まだ、ありますよ。」とのことで、資料をFaxしてもらった。Faxはすぐに到着したので、それを持って早速、妻と子供を車に乗せて、現地に走った。
タイル張りのためか築年の割にはきれいな建物であり、特に問題は無いと判断した。まず50万円指値し、買値を1000万円に下げる。そして、周辺の家賃相場より現行の賃料8万3千円から賃料9万円に引き上げ、さらに、3戸目のマンションと同じローン条件(変動金利 2.375%、30年)で800万円借りることができれば、ROI=15.4%/年になるという見込みであった。
早速、現地から不動産屋に電話をして、購入したいので今からお店に伺いたいと伝え、不動産屋へ直行した。不動産屋に到着して、早速、買付証明書を記入する。買値を1000万円にしたいので、50万円の指値をしたいと言うと、担当者はかなり渋い顔をしていた。また、借入金800万円のローン特約ありとした。
早速、現地から不動産屋に電話をして、購入したいので今からお店に伺いたいと伝え、不動産屋へ直行した。不動産屋に到着して、早速、買付証明書を記入する。買値を1000万円にしたいので、50万円の指値をしたいと言うと、担当者はかなり渋い顔をしていた。また、借入金800万円のローン特約ありとした。
担当者には、前回、投資物件向けに借り入れた実績があり、その際に銀行からあと1戸は融資可能と言われているので、ローンで落とされることは無いと思うと伝え、なんとか指値を頑張ってくださいと伝えた。
最後に担当者は、「この物件、自分が住みたいという方から多く問い合わせをいただいたのですが、オーナーチェンジということで、皆さん、諦めていかれました。」と言っていた。
後日、担当者から指値が通ったとの連絡があった。売買契約後、3戸目と同じ都市銀行に資料を持ち込み、融資の申し込みを行った。その銀行では保証人は不要とはいうものの、3割頭金が前提である。しかし、今回は2割頭金でチャレンジした。
最後に担当者は、「この物件、自分が住みたいという方から多く問い合わせをいただいたのですが、オーナーチェンジということで、皆さん、諦めていかれました。」と言っていた。
後日、担当者から指値が通ったとの連絡があった。売買契約後、3戸目と同じ都市銀行に資料を持ち込み、融資の申し込みを行った。その銀行では保証人は不要とはいうものの、3割頭金が前提である。しかし、今回は2割頭金でチャレンジした。
ローン審査の結果は、「800万円満額OK、金利は前回同様2.375%、ただし、融資期間は30→20年に短縮」というものであった。融資期間が30→20年になることで、毎月の支払額が11,000円ほど増加する。これでは、目標のROI>15%/年は不可能である。
ローン特約で契約解除するか悩んだが、800万円の融資は確約されている状況では、売主や不動産屋の担当者にも悪い気がして、諦めてそのまま決済することとした。
購入後、ROI= 7.7%/年と全くキャッシュフローが期待できないレベルとなった。購入時の入居者は購入後4年半住み続け、退去後に家賃値上げをチャレンジするも、1000円upに留まった。その入居者も2年の更新直前に退去した。キャッシュフロー上は完全に失敗であった。
購入後、ROI= 7.7%/年と全くキャッシュフローが期待できないレベルとなった。購入時の入居者は購入後4年半住み続け、退去後に家賃値上げをチャレンジするも、1000円upに留まった。その入居者も2年の更新直前に退去した。キャッシュフロー上は完全に失敗であった。
退去後には再び募集をするために、原状回復とハウスクリーニングを行った。賃貸募集を開始しようと思った時にはゴールデンウィークが明けていた。繁忙期を完全に逃しており、困ったなと思っていたとき、ふと前述の購入時の不動産担当者の「自宅希望者からの問い合わせ多数あった。」という言葉を思い出した。
また、ちょうど半年ほど前に大規模修繕が済んだところで、外観も美しくなっている。現在、空室なので、自宅を買いたいという人にも売却ができるので、チャンスかもしれないと思い、買値の1.5倍の1500万円で売りに出したところ、2カ月ほどで買い手が現れた。
最終的にこの物件の収支は下記のようになった。
購入時自己資金 280万円
購入~売却までの期間 7年
所有中の総CF※ 44万円
売却価格 1500万円
ローン残債 535万円
売却に掛かった費用 62万円
売却による現金収入 903万円
トータルの収入 44万円+903万円=947万円
トータルの利益 974万円-280万円=696万円
トータルのROI 238%
年当たりのROI 34.0%/年
※総CFは所有期間の総家賃収入から、ローン返済と総経費(管理費、修繕費、原状回復費、仲介料、固定資産税)を引いた純粋なトータルのキャッシュフローである。
やはり購入時の表面利回り=10%、ROI=7.7%/年の賃貸経営は大変厳しく、7年運用しても、賃貸によるキャッシュフローは7年トータルで44万円と大惨敗な状態であったが、売却の成功により状況は一転した。今回の売却成功による要因としては、
・2DKであったこと(実需向けの売却が可能)
・市場価格より安く買えたこと(オーナーチェンジのため)
・すぐに住める状態であったこと(賃貸の予定で原状回復済み)
・大規模修繕直後であったこと(外観が改善)
・ローンによる購入であったこと(低金利で元本返済が進んだ)
この投資では、280万円を投資して、それを7年間運用したことにより947万円になったことになる。ROI>15%/年を達成できる良い物件がなかなか見つからないときには、売却を見据えた物件購入も検討するに値する。
場所 東京23区内城南地区
私鉄駅より徒歩2分
構造 RC(鉄筋コンクリート造)築15年
部屋 ワンルーム 約16平米
売買価格 700万円
仲介手数料・登記費用・不動産取得税等 70万円
総額 770万円
借入 520万円
自己資金 250万円にて購入
賃料 6万9千円で賃貸スタート
購入を決めたのは、駅から2分という立地とエレベータ無しのため、管理費・修繕積立金の合計が8千円と低額であったこと、部屋は1階であったが相場より明らかに価格が安かったことから、購入を決断した。
いつもの方法で、現地で物件を確認した後に(この時は賃借人がいて外観のみ確認)、不動産屋に直行し、売り出し価格700万円に対して、指値は入れずに買付証明書を入れた。
最終的にこの物件の収支は下記のようになった。
購入時自己資金 280万円
購入~売却までの期間 7年
所有中の総CF※ 44万円
売却価格 1500万円
ローン残債 535万円
売却に掛かった費用 62万円
売却による現金収入 903万円
トータルの収入 44万円+903万円=947万円
トータルの利益 974万円-280万円=696万円
トータルのROI 238%
年当たりのROI 34.0%/年
※総CFは所有期間の総家賃収入から、ローン返済と総経費(管理費、修繕費、原状回復費、仲介料、固定資産税)を引いた純粋なトータルのキャッシュフローである。
やはり購入時の表面利回り=10%、ROI=7.7%/年の賃貸経営は大変厳しく、7年運用しても、賃貸によるキャッシュフローは7年トータルで44万円と大惨敗な状態であったが、売却の成功により状況は一転した。今回の売却成功による要因としては、
・2DKであったこと(実需向けの売却が可能)
・市場価格より安く買えたこと(オーナーチェンジのため)
・すぐに住める状態であったこと(賃貸の予定で原状回復済み)
・大規模修繕直後であったこと(外観が改善)
・ローンによる購入であったこと(低金利で元本返済が進んだ)
この投資では、280万円を投資して、それを7年間運用したことにより947万円になったことになる。ROI>15%/年を達成できる良い物件がなかなか見つからないときには、売却を見据えた物件購入も検討するに値する。
② 城南地区 ワンルーム 空室
この物件は、私が2戸目に購入した物件であった。憧れの城南地区であったため、1階物件ではあったが購入を即決した。場所 東京23区内城南地区
私鉄駅より徒歩2分
構造 RC(鉄筋コンクリート造)築15年
部屋 ワンルーム 約16平米
売買価格 700万円
仲介手数料・登記費用・不動産取得税等 70万円
総額 770万円
借入 520万円
自己資金 250万円にて購入
賃料 6万9千円で賃貸スタート
購入を決めたのは、駅から2分という立地とエレベータ無しのため、管理費・修繕積立金の合計が8千円と低額であったこと、部屋は1階であったが相場より明らかに価格が安かったことから、購入を決断した。
いつもの方法で、現地で物件を確認した後に(この時は賃借人がいて外観のみ確認)、不動産屋に直行し、売り出し価格700万円に対して、指値は入れずに買付証明書を入れた。
本当は指値を入れたかったのだが、もともと980万円で販売していたものを、780万円に下げたところに、700万円の指値が入り、そのまま売買契約をしたものの、買主のローンが通らず再び市場に回ってきた物件であったとのことで、これ以上の指値は勘弁してくださいと不動産屋の担当者に懇願され、700万円満額で買付することにした。
この物件に対しては、地銀から520万円、20年返済で借入を行い、購入した。購入直前に賃借人が退去し、空室での引き渡しとなったが、部屋はハウスクリーニングも不要なほど、きれいになっていた。
この物件に対しては、地銀から520万円、20年返済で借入を行い、購入した。購入直前に賃借人が退去し、空室での引き渡しとなったが、部屋はハウスクリーニングも不要なほど、きれいになっていた。
ただし、郵便ポストの鍵がダイヤル式であったが、売主から教えてもらった番号で回しても開かず、ひと騒動となった。今回の売買の担当者が現地に行って確認したが開かなかった。
担当者は売主に再確認するも、その番号としか聞いていないの一点張りで、マンションの管理会社に電話しても、管理会社は把握していないとのことで、途方に暮れたそうである。
しかし、その担当者のひらめきで、ポストに携帯電話を突っ込んで内側の写真を撮るという作戦に出たところ、見事、鍵の位置に書いてあった番号の撮影に成功。なんとかポストを開けることができた。
その後、地元の不動産賃貸店に賃貸募集をお願いし、家賃6万9千円で賃貸付けに成功した。管理費修繕積立金の合計も月8千円と安く、CFは十分に出る物件と思っていた。
その後、地元の不動産賃貸店に賃貸募集をお願いし、家賃6万9千円で賃貸付けに成功した。管理費修繕積立金の合計も月8千円と安く、CFは十分に出る物件と思っていた。
しかし、2年で最初の入居者が出ると、その後は家賃の下落に苦しめられた。次の入居者は家賃6万6千円で4年間入居してくれたが、その後の入居者については家賃6万円となってしまい、収益が悪化してきた。
さらに、突然、マンションの管理会社から電話があり、出てみると、「主人が亡くなったので、今後、マンションの管理はできません。管理費は管理組合の口座にお振込みください。」との連絡であった。
さらに、突然、マンションの管理会社から電話があり、出てみると、「主人が亡くなったので、今後、マンションの管理はできません。管理費は管理組合の口座にお振込みください。」との連絡であった。
マンションの管理会社の実態は、高齢者が一人で自宅で行っていたものらしかった。郵便受けの鍵の番号を把握していなかったことも、管理費が妙に安かったことも、そのためらしい。
その後、管理組合は新たな大手の管理会社と契約をした。大手だけに管理費は大幅にupし、また、修繕積立金が全く足りていないということで、大幅増額になったため、管理費・修繕積立金の合計は月額1万6千円となった。
その後、管理組合は新たな大手の管理会社と契約をした。大手だけに管理費は大幅にupし、また、修繕積立金が全く足りていないということで、大幅増額になったため、管理費・修繕積立金の合計は月額1万6千円となった。
エレベータ無しの物件にしては高額過ぎるし、家賃6万円で管理費・修繕積立金を払い、固定資産税を払い、ローン返済するとカツカツであり、退去時の原状回復費と新規募集の広告料を支払ったらCFはマイナスという物件に落ちてしまった。
所有して13年のため、ローンの返済はかなり進んでいた。そのため、売却をすれば、ある程度のキャッシュが得られると判断した。また、駅から徒歩2分の立地も希少であると思われた。そこで、大手の不動産仲介会社の投資物件部門に売買の依頼をしたところ、2カ月で830万円での売却に成功した。
最終的にこの物件の収支は下記のようになった。
購入時自己資金 250万円
購入~売却までの期間 13年
所有中の総CF※ 275万円
売却価格 830万円
ローン残債 227万円
売却に掛かった費用 41万円
売却による現金収入 562万円
トータルの収入 275万円+562万円=837万円
トータルの利益 837万円-250万円=587万円
トータルのROI 235%
年当たりのROI 18.1%/年
※総CFは所有期間の総家賃収入から、ローン返済と総経費(管理費、修繕費、原状回復費、仲介料、固定資産税)を引いた純粋なトータルのキャッシュフローである。
苦しい物件であったが、最終的にはROI>15%/年を達成した。失敗物件ではあったが250万円の元手が13年の運用で837万円まで増やすことができたことになる。
ワンルームは買手が投資家という売却には厳しい物件であるため、ファミリータイプと違い大幅は売却益は望めないが、立地の良い物件を相場より安く購入し、ローンを引くことが出来れば、いざという時の売却も考慮すれば比較的リスクが少なく、小さい元手を大きく増やせる可能性のある物件となる。
最初に記事小規模小借金の不動産投資でFIRE・セミリタイアする方法の概要 で紹介した、物件からのCFを次の物件に再投資して複利の効果で資産を増やしていくという戦略を取るときには、前回の記事私の小規模不動産投資における物件購入の条件と実例 と今回の記事で紹介したような、小さい自己資金での購入でき、かつ、収益力が高い物件が向いていると言える。
最初に記事小規模小借金の不動産投資でFIRE・セミリタイアする方法の概要 で紹介した、物件からのCFを次の物件に再投資して複利の効果で資産を増やしていくという戦略を取るときには、前回の記事私の小規模不動産投資における物件購入の条件と実例 と今回の記事で紹介したような、小さい自己資金での購入でき、かつ、収益力が高い物件が向いていると言える。
このような物件を時間を掛けつつ、繰り返し購入することで、まさに雪だるまが転がすほどに大きくなっていくように、大きな資産を築くことが可能である。
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