毎年、確定申告を提出した後のだいたい今くらいの時期に、所有物件毎に購入から今までの現金収支のまとめを行っている。
そして、物件購入時に投入した自己資金をどれくらい回収できているのかを、物件毎に確認している。今年も、この毎年恒例の物件毎の収支表を作成してみた。
毎年恒例の物件毎の現金の収支表を作成する
不動産投資を始めたときから毎年、この時期に、各物件の購入からこれまでの総キャッシュフローを集計して、購入時に投下した自己資金を現金で何割回収できたかを集計している。
総キャッシュフローは、物件購入から今までの受取家賃の累計から、物件購入から今までの管理費、修繕積立金、賃貸管理費、固定資産税、原状回復費、広告費、設備交換代、損害賠償などのその他の経費、さらにローン返済(元本を含む)を差し引いて計算する。これを物件毎に集計する。
物件毎の収入支出の2021年分は、昨年分の確定申告に使用した総勘定元帳から拾い、2022年分については、4月分の家賃は入金が済んだのでその分の家賃収入と、1月から4月までの原状回復費用や固定資産税などの支払いは手作業で集計して、過去の分と合計して現時点での収支を計算する。
少々、面倒くさい作業で、退職前の単身赴任の時代は、まとめる時間が無くて、物件購入は続けていたが、収支表作成は放置していた。
退職後に時間ができたので、再び、毎年、収支表を更新している。物件購入の失敗と逆転を生む売却 で書いた売却を含めた収支の計算の中に、所有中の総CFという項目があるが、それは、この毎年更新する収支表から拾ってきている。
収支の最劣等生は…
物件毎の収支表を更新して、改めて眺めてみると、現在、賃貸募集中の立地の良いワンルーム区分が収支の最劣等生である。
購入後約12年で、自己資金260万円のうちの約半分しか回収できていない。
ここで言う自己資金は、物件価格に対してローンで賄えない部分のいわゆる「頭金」だけでなく、仲介手数料、ローン事務手数料、登記費用、不動産取得税、リフォーム費用など、購入時に手出しした現金すべての合計である。
12年で半分しか回収できていないということは、1年当たり約10万円のキャッシュフローとなる。
立地が良いためか、入居、退去の繰り返しで、収入が安定しない。空室となると原状回復費の支払いはもちろん、家賃収入がないのにもかかわらず、管理費、修繕積立金、ローンの支払いは残るという大きなマイナスのキャッシュフローの期間となる。
また、入居が決まれば、広告料の支払いもある。よって、長期入居者に恵まれないと、収支はボロボロとなる。
ただし、20年ローンで残債もかなり減ってきていることと好立地のため、売却すれば残債を完済し、なおかつ、自己資金の2倍以上のキャッシュは得られるだろう。
もう、この物件については、キャッシュフローは期待していなくて、いつかの売却に向け、ただ、持っているだけと諦めている。
不動産投資全体の収支は…
小規模小借金の不動産投資でFIRE・セミリタイアする方法の概要 で書いた投資法を実践すべく、不動産投資を始めてから退職するまで、それまでに取得した賃貸物件からのキャッシュフローはすべて、次の収益物件取得に再投資していた。
また、物件購入の失敗と逆転を生む売却 で書いたような売却益も、次の不動産を買うために、全額、再投資していた。
さらに、2005年に不動産投資を開始したときの自己資金は200万円しかなかったので、その後13年間、不動産投資を進めながら、給料の一部を自己資金として次の物件購入に充てていた。
つまり、会社員時代は「入金投資法」をしながら、資産を拡大していたことになる。
2018年に退職した後には、当然、給与からの投資が無くなり、他に収入もないので、「入金投資法」は終了した。
そして、退職してから今まで、毎月のキャッシュフローという形で、会社員時代に給料から投下した自己資金を回収し、それで、なんとか生活していたということになる。
計算上は、今年の4月で、会社員時代に給料から投下した自己資金は、すべて回収したことになっている。ちなみに、敷金は預り金として自己資金の回収にはカウントしていない。
現時点での投資物件の資産状況は、区分6室、戸建5戸と弱小ぶりは相変わらずだが、不動産投資ローンの残債合計は1298万円となっており、資産から負債を引いた純資産がマイナスということはないはずである。
会社員を続けながら副業として不動産投資を行い、自己資金を使わずに(一旦は使ったが、4年で全額返ってきた)、数千万円規模の純資産が築けたことになる。
それだけでなく、毎月、数十万円のキャッシュが入ってくるのである。
これは、お得な運用方法ということにはならないだろうか。
投資としては、勝ち逃げ感はあるが、この規模で家族持ちがセミリタイアしてよかったのかは、また、別問題である。それについては、毎月の対生活費の収支を今後も見ていくしかない。
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